聖なる幻獣

聖なる幻獣 (集英社新書ヴィジュアル版)
立川 武蔵 著

ファンタジー小説やゲームのおかげで、架空の動物の解説書といったような本がかなり増えました。私が高校の頃(遥か昔)などは、唯一あったのが、 幻獣辞典(ホルヘ・ルイス ボルヘス 著)ぐらいのものでした。

全ての架空動物の本を読んだわけではないですが、目についた本は、ゲームに出てくる動物は、実際はこういった動物だみたいな解説が多かったので、今回のように実際の寺院や遺跡などに残っている幻獣の彫刻や絵画の写真をもとに語るのは、新しい切り口のように感じました。

ちなみに、ファンタジーの代表幻獣・ドラゴン、龍については、さすがに、中国の漢字や容器などから考察する本は出ています。

今回、キールティムカ、マカラなどのように今まで知らなかった幻獣についは新しい発見でありおもしろかったです。でも、この2体についての考察は充実していた分、他の幻獣については駆け足だったような印象を受けてしまいました。
鳥好きにとっては、せっかく写真は掲載されているのだから、「霊鳥シームルグ」について解説して欲しかったです。

とにかく、写真は豊富なので、楽しめる一冊ではあります。



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