トビ

今月の季節の鳥では、トビを紹介します。

トビのイラストはこちら

昔は、時代劇を見ると必ずといっていいほど、「ピーヒョロロ」という声が入っていたような気がします。

そんなトビですが、同じ猛禽類なのに、日本では、鷲、鷹と比べて、ランクが低くみられているようです。

「鳶が鷹を生む」なんてことわざがあるくらいですから。

彼らが、狩りをするというよりも、猛禽類なのに、カラスなどと同じスカベンジャーに近い食生活を送っているからですかね。
そういえば、以前、野外でハンバーガー食べていると、それを取る鳶という映像が紹介されていたこともありましたね。

そんな、鳶ですが、妖怪の天狗は、鳶の姿で表されていました。
今でこそ、鼻が長いのが天狗ですが、鎌倉、室町の頃までは、鳶の姿で表現されていたようです。
「太平記」で、天狗が集まって、この世に混乱を起こす相談をしている場面があります。そこでは、崇徳院が、一番えらい天狗となっていて、金色の鳶の姿をしていると書かれているそうです。

鳥好きとしては、天狗に大注目なのですが、どうしても、烏天狗以外は、鼻の長い天狗で描かれていることが多いので不満です。ただ、私の好きな妖怪絵師・鳥山石燕の天狗の絵では、鳶の姿で描かれています。
うれしいことに、以前、お菓子のおまけで、鳥山石燕の妖怪フィギュアが発売されていたことがありましたが、天狗は、しっかりと鳥の顔で、背中に鼻の長い天狗のお面をつけていたという形でした。やるな海洋堂さんということで、このフィギュアはお宝です。

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