本の紹介

デイック・フランシス

競馬ミステリーというジャンルを作ったといって過言でないデイック・フランシス氏が

お亡くなりになりました。

今朝、特種で小倉さんが、熱く語っていたのがすごくうれしかったです。

正直いって、最近の著作はあまり読んでいないのですが、好きな小説はたくさんあります。

競馬ミステリーというぐらいですから、事件の背景には、競馬が絡んでくる話は

当然多いですが、1作1作、主人公の職業が違っていて新鮮でした。

当然、騎手もいますが、もっとも有名なのは、元騎手の探偵だったり、パイロットだったり

元スパイ、画家、おもちゃ製造業、会計士、俳優などなど。

小倉さんは、マッチョな主人公みたいなことをいってましたが、彼らは必ずしも

肉体的に、マッチョなわけではないですが、精神的にタフな男たちが多かったです。

人間だけでなく、個性的な馬が出てくるのもよかったです。

馬の中でもっとも活躍したのは、アドミナル号ですが、馬の名前は忘れてしまいましたが

「査問」という小説に出てくる馬がユニークでした。

あと、ニシンを好む馬というのもありました。(これは謎にからむ設定でしたが。)

好きなのは、「追込」「査問」「本命」です。

 



証拠は、競馬ではなく、ワインがテーマですが。

ビロードキンクロ

今月の「季節の鳥」はビロードキンクロです。

ビロードキンクロのイラストはこちら

キンクロというと、つぶらな金色のお目目のキンクロハジロしか知りませんでした。

今回の鳥は、キンクロと違うということで、写真入りの本で探してみたけど、最初、発見できませんでした。 ここで、素直に別の本で写真から探してみたらよかったのに、索引で、「キンクロ」から始まる鳥の名前で調べてしまい、また、ないなんてことになりました。名前を聞いてから、後から調べた本に載っていたということになりました。

江戸時代には知られていなかったろうと思ってたら、既に知られていた鳥のようでした。
先入観はよくないということが分かった鳥でした。(^_^;)

▼写真入りでしっかりと載っていました。


▼絵にも描かれていました。

宇喜田秀家と鷹

昨日のTV番組「歴史秘話・ヒストリエ」で、宇喜田秀家の話をやっていました。

贅沢をしていた頃は、鷹狩が好きで、飼っていた鷹の数は、100羽!!

鷹を世話する人々が300人ぐらいで、鷹の餌に困って、領民から犬を召し出させたそうです。

スケールが多き過ぎてびっくりしました。

野生の鷹は分散して生きているし、狩りが失敗して食べられないときもあるだろうし、そう思うと飼っている鷹に毎日餌をあげて、その数が10羽以上でもそうとうな量になりますよね。

現代では、冷凍マウスやラットなどをあげていると思いますが、この当時はネズミを与えるなんて発想はあったのかも、気になるところです。

現在、「鷹と将軍」という本を読みかけです。半分、挫折しそうです。

まあ、鷹が出てきても、徳川時代に徳川の将軍と大名の関係を「鷹」を通して述べられている本なので、歴史の資料を読むのが好きな人はいいかもしれませんが、何藩が何年に鷹を何羽将軍に献上して、将軍はその鷹を誰々に与えたというなことを書かれているので、時間の合間に読む本としてはかなりつらいです。

鷹が権威の象徴として重要な位置にあったというところはなかなか興味深いことではありましたが。

伝統文化と鷹の関係を読むなら「天皇の鷹匠」を読む方が読みやすいと思います。(といっても、こちらもナナメ読みをしだだけで本腰を入れては読んでいませんが。こちらは、絶対に読みます。)

 



聖なる幻獣

聖なる幻獣 (集英社新書ヴィジュアル版)
立川 武蔵 著

ファンタジー小説やゲームのおかげで、架空の動物の解説書といったような本がかなり増えました。私が高校の頃(遥か昔)などは、唯一あったのが、 幻獣辞典(ホルヘ・ルイス ボルヘス 著)ぐらいのものでした。

全ての架空動物の本を読んだわけではないですが、目についた本は、ゲームに出てくる動物は、実際はこういった動物だみたいな解説が多かったので、今回のように実際の寺院や遺跡などに残っている幻獣の彫刻や絵画の写真をもとに語るのは、新しい切り口のように感じました。

ちなみに、ファンタジーの代表幻獣・ドラゴン、龍については、さすがに、中国の漢字や容器などから考察する本は出ています。

今回、キールティムカ、マカラなどのように今まで知らなかった幻獣についは新しい発見でありおもしろかったです。でも、この2体についての考察は充実していた分、他の幻獣については駆け足だったような印象を受けてしまいました。
鳥好きにとっては、せっかく写真は掲載されているのだから、「霊鳥シームルグ」について解説して欲しかったです。

とにかく、写真は豊富なので、楽しめる一冊ではあります。



ガフールの勇者たち

先日、世界の鳥でメンフクロウのイラストを公開しました。

イラストはこちら

「英米文学の鳥たち」(大阪教育図書) という本を読むと、イギリス文学では、メンフクロウのことを「不吉な鳥」といったイメージみたいです。フクロウというとギリシャ神話のアテナ女神の鳥で「知恵の鳥」といったイメージもありますが、あれは、コキンメンフクロウで、違う種類のフクロウです。といってもフクロウといってもミミズクと名づけられている種類もいれると相当な数の種類がいますし、スズメとかと違って、見た目がかなり違うので、地域によってイメージが違うのは当然といえば当然かもしれません。

でも、メンフクロウというのは、確かに他のフクロウと比べると独特の顔をしているかもしれません。

で、「ガフールの勇者たち」というファンタジー小説があります。現在、8巻まで出ています。こちらは、フクロウのみが活躍する世界の物語といっていいでしょう。他の鳥も2,3出てきますが、それほど、頻繁に出てきません。人という存在は出て着ないので、特に物語の中で、語られてはいませんが、イメージ的には、人類滅亡後、フクロウが世界の担い手となって社会を作っているといった感じです。冒険あり、フクロウ同士の戦争があり、ハラハラドキドキする展開です。

この小説での主人公といっていい存在は、メンフクロウです。かつての英米文学では「不吉な鳥」とされていたのに、この鳥を主役にしてきたのがおもしろいです。見た目のかっこよさでは、ワシミミズクの方が主役にふさわしい姿をしているかもしれませんが。

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