キュウカンチョウ
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イラスト:わたなべふみこ |
キュウカンチョウ【九官鳥】 Gracula religiosa Hill Mynah スズメ目ムクドリ科 大きさ:約28cm 原産地は、ネパール~インド北部、ミャンマー、中国南部、タイ。小川が多い湿潤な平地の森林や竹薮に生息。 昔から、物真似上手な鳥として日本では知られていますが、欧米では、そうでもないようです。 飼うときは、九官鳥用フード(マイナーフード)を主食にしますが、少量の果物、昆虫、肉類を与えると喜ぶとのことです。 日本での飼育鳥としての歴史は、江戸時代初期になってから輸入され、九官または九官鳥の和名と、秦吉了(シンキツリョウ)または秦吉了(サルカ)、鷯歌(サルカ)の名で知られるようになったそうです。九官鳥の語源は、「飼籠鳥」という書によれば、唐船に乗っていた九官という人が、この鳥に「九官」としゃべるように教えたそうです。長崎で、この鳥を紹介したとき、九官は、「この鳥は、自分(九官)の名前をいう」といったところ、通訳が間違えて「この鳥は、自分(鳥自身)の名前をいう」といったことによるようです。 現在は、原産地で捕獲した雛を輸入していますが、将来的には、国際取引の禁止も考えられるので、国内で、繁殖した個体しか飼育してはいけないようになるかもしれません。 「ワシントン条約」附属書Ⅱ掲載種 参考文献:「世界鳥名事典」(三省堂)、鳥の飼育大図鑑(ペットライフ社)、「鳥名の由来事典」(柏書房) |