12月・ジョウビタキ
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イラスト:折笠由香利 |
ジョウビタキ【常鶲】 Phoenicurus auroreus Daurian Redstart スズメ目ツグミ科 全長:14cm 冬鳥として全国に渡来する。 見られる主な所は、市街地、川原、農耕地、草地、林など。 主に昆虫類やクモ類を採食する。草木の実も食べる。 雄は、頭が灰白色、顔と喉は黒、上面は黒褐色、腰・外側尾羽・下面は橙色。翼には白斑があります。雌は、全体に灰褐色で、尾羽は橙色です。いつも、雌雄で、色の違った鳥を描いていただく時は、雄を描いていただくことが多いのですが、今回は、野鳥図鑑に載っていた雌の写真がかわいかったので、雌を描いていただきました。 安土桃山時代から"じょうびたき"の名で知られています。漢字表記では、「上鶲」「常鶲」が用いられます。「尉ひたき」ときされている文献もあります。上鶲は、「他の鶲より上等な鶲」ということで一般にうけいれられてきたとのことです。「尉ひたき」は、謡曲の「尉(じょう)」が翁の意味であることと、雄のジョウビタキの頭部が灰白色なので、尉(翁)のようなヒタキであるという意味らしいです。 学名のauroreus は、女神アウロラのようなという意味らしいです。 「日露渡り鳥条約」「日中渡り鳥協定」指定種。 参考文献:『世界鳥名事典』(三省堂)『ポケット図鑑 日本の鳥300』(文一総合出版) 『鳥名の由来辞典』(柏書房) |