雁 9月・雁

コチドリ
イラスト:折笠由香利
 
 
カリ【雁】
カモ科のガン類の総称です。一般にハクチョウ類とカモ類の中間程度の大きさで、日本では、マガン、シジュウカラガン、カリガネ、ヒシクイ、コクガンなど9種ほどが知られています。

主にマガンとカリガネが、"かり"、"かりがね"の名で奈良時代から知られ、和歌に多く詠まれてきました。

雁の語源としては、鳴き声によるという説が有力だそうです。カリガネが、高い声で鳴き、カリカリと聞こえたということらしいです。
鎌倉時代に軍記物語で、語調を強くするために音読みになり"かり"も"がん"と呼ばれるようになったとのころです。

参考文献:『俳句の鳥・虫図鑑』(成美堂出版)『鳥名の由来辞典』(柏書房)