5月・コマドリ
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イラスト:折笠由香利 |
コマドリ【駒鳥】 Erithacus akahige Japanese Robin スズメ目ヒタキ科 全長:約14cm 夏鳥として九州以北に渡来。伊豆諸島の南部や種子島、屋久島では留鳥 山地の針葉樹が中心で下草にササが生えた林や、常緑広葉樹の古木のある林などで見られます。 地上を跳ね歩いて、昆虫類、クモ類、ミミズなどを採食する。 囀りが「ヒンカラカラ」とウマのいななきのように聞こえるので"こまどり"と呼ばれます。 室町時代の書物に名があります。江戸時代には、"うぐいす""おほるり"と共に、飼育の中の三銘鳥として愛玩されました。 コマドリの学名は、Erithacus akahigeで、一方、近縁種アカヒゲの学名は、E.komadoriで種小名が逆になってます。両種とも江戸時代にオランダ人の医師シーボルトが持ち帰った標本をもとに、生物学者テミンクが記載命名しました。種小名の取り違えは日本人から聞き取った名前が逆になっていたからか、聞き取りの際の誤りかが原因かもしれません。(『山渓名前図鑑 野鳥の名前』(山と渓谷社)より) 奈良県・愛媛県の県鳥です。 「日露渡り鳥条約」「日中渡り鳥協定」指定種。 参考文献:『世界鳥名事典』(三省堂)『ポケット図鑑 日本の鳥300』(文一総合出版)『鳥名の由来辞典』(柏書房)『山渓名前図鑑 野鳥の名前』(山と渓谷社) |