11月・ヒシクイ
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イラスト:折笠由香利 |
ヒシクイ【菱喰】 Anser fabalis Bean Goose カモ目カモ科 全長:約85cm 冬鳥として本州以北に渡来。 湖沼、池、水田、湿地、河口などで見られます。 落穂や青草、草の根などを食べます。 ユーラシア北部で繁殖し、日本・朝鮮半島・中国東部・バルハシ湖南部・アラル海南部・アドリア海北部・北海沿岸などで越冬します。 ヒシクイの存在は奈良時代から知られていたようです。室町時代になって、"ひしくひ"(菱食)の名で呼ばれるようになりました。 ヒシ(菱)の実を食べるから「菱喰」ですが、菱の実だけを好んで食べているわけではありません。英名は、豆喰い雁の意です。 1971年に天然記念物に指定。「日米渡り鳥条約」「日露渡り鳥条約」「日中渡り鳥協定」指定種。「ボン条約」附属書II掲載種。 参考文献:『世界鳥名事典』(三省堂)『ポケット図鑑 日本の鳥300』(文一総合出版)『鳥名の由来辞典』(柏書房)『山渓名前図鑑 野鳥の名前』(山と渓谷社) |