4月・ウソ
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イラスト:折笠由香利 |
ウソ【鷽】 Pyrrhula pyrrhula Bullfinch スズメ目アトリ科 全長:16cm 留鳥または冬鳥として九州以北に渡来し、中部地方以北では繁殖している。 平地から山地の林、桜がある公園など。 主に草木の種子や芽を採食し、昆虫類やクモ類も食べる。 口笛を吹くことを「うそ吹き」といいます。鳴き声が口笛の音に似ているので、ウソという名がつけられました。 雄は、"てりうそ"といいます。顔と喉が赤くて美しいのでこのように呼ばれました。雌は、赤い所がなく全体に茶色なので、"あまうそ"といいます。照りに大して雨と名づけたというこです。 江戸時代から伝わる行事に、鷽替というのがあります。毎年1月に、参詣の人が木で鷽の形をつくったものを袖に隠して持ちより、「うそをかへむ」といって互いに取替えました。現在は神社に昨年のうそ鳥をお納めし、新しいうそ鳥と取替えるようになりました。 「日米渡り鳥条約」「日露渡り鳥条約」「日中渡り鳥協定」指定種。 参考文献:『世界鳥名事典』(三省堂)『ポケット図鑑 日本の鳥300』(文一総合出版)『山渓名前図鑑 野鳥の名前』(山と渓谷社)『鳥名の由来辞典』(柏書房) |